肌トラブル・ニキビ
白ニキビ(閉鎖コメド)に、BHAはどう使えばよいでしょうか
白ニキビ(閉鎖コメド)にサリチル酸(BHA)を使うときの、韓国の濃度上限、1日1回から始める理由、重ねないほうがよい成分、休むべき肌のサインをまとめました。
肌がヒリヒリしていないときに、サリチル酸の製品をひとつだけ、1日1回、小さなぶつぶつが集まっているところから使いはじめましょう。サリチル酸(BHA)は、人の顔でコメドが減ったことを示す試験がある成分です。韓国向けに作られた洗い流さない製品(化粧水・美容液・クリーム)は0.5%が上限で、米国の表示ルールも1日1回から始めるよう定めています。ぶつぶつが集まっている場所にだけ塗るのは、刺激を抑えるためによく使われる方法ですが、試験で確かめられたわけではありません。
閉鎖コメドにサリチル酸を使う根拠は、あるのでしょうか
当時使われていた7つのニキビ用の薬のうち、顔の微小コメド(目に見えるぶつぶつになる前の段階)を減らしたのは、サリチル酸とトレチノインだけでした(Mills & Kligman, 1983)。コメドを有意に減らしたのは2%サリチル酸の洗顔料だけで、比較に使った10%過酸化ベンゾイルの洗顔料では有意な減少は見られませんでした(Shalita, 1989)。数十人規模の試験ではサリチル酸で閉鎖コメドが減りましたが、多くの試験をまとめて3,880人を分析した研究では、はっきりした結論は出ませんでした(Liu et al., 2020)。ですから、サリチル酸は試す価値のある選択肢として考え、結果を急いで濃度や回数を上げないようにしましょう。コメドと角質ケアの関係は、消えないぶつぶつ|角質ケアが届かない理由にまとめています。
サリチル酸を使うなら、濃度と回数はどのくらいでしょうか
韓国では、一般の洗い流さない化粧品に配合できるのは防腐剤としての上限である0.5%まで、洗い流す洗顔料は2%までです(韓国の化粧品安全基準)。日本の基準は未確認です。顔全体に使う2%の洗顔料も、選択肢のひとつです。米国は0.5〜2%を市販のニキビ用医薬品の成分としていて、肌が乾燥しすぎることがあるため、1日1回から始めるようラベルに書くことを求めています(21 CFR 333)。洗い流さない製品でも洗顔料でも、サリチル酸は1日1回から始めましょう。洗い流さない製品と洗顔料は、同じ日に重ねないほうがよいでしょう。
サリチル酸を休むのは、どんなときでしょうか
洗顔のあとに顔がヒリヒリしたり熱くなったりする、あるいは使い慣れた製品が急にしみるなら、バリア機能が弱っているサインです。バリア機能が弱った肌にサリチル酸を塗った試験は、見つかりませんでした。そこで、角質ケアをしすぎたあとと同じように、しばらく休むことをおすすめします。ヒリヒリが続くあいだはサリチル酸を休み、弱酸性の洗顔料と保湿剤だけにしましょう。再開の時期は、角質を取りすぎた肌は、どう回復させる?にまとめています。
まとめると、サリチル酸は低く・狭く・ひとつだけ
サリチル酸は肌の細胞どうしの結びつきをゆるめ、積み重なった角質を離れやすくします(Arif, 2015)。米国の表示ルールは、ほかの外用ニキビ製品と一緒に使うと刺激や乾燥が起こりやすくなると注意しています(21 CFR 333)。韓国の洗い流さない製品の0.5%という上限は防腐剤としての基準なので、効果をうたっていない製品にも配合されていることがあります。赤みやヒリヒリがないときに、ぶつぶつのある場所にだけ、1日1回サリチル酸を試しましょう。ほかの角質ケア成分やレチノールと重ねると、刺激や乾燥が増えることもおぼえておきましょう。
今日、ひとつだけ
- 全成分表示にサリチル酸、グリコール酸、乳酸、レチノールのどれかが入っている製品を数え、2つ以上あれば1つだけ残しましょう。外用ニキビ製品を組み合わせると刺激や乾燥が起こりやすくなるという、米国の表示上の注意にもとづいています(21 CFR 333)。レチノール、グリコール酸、乳酸まで数に入れるのは、刺激を抑えるためによく使われる方法です。カプリロイルサリチル酸とサリチル酸ベタインは名前が似ていますが、別の成分です。1つにしぼったら、洗顔後10分以内にヒリヒリしなければそのまま続けましょう。2〜4週間休んでもヒリヒリがおさまらなければ、皮膚科を受診しましょう。
- 残した1つを1日1回使い、洗い流さない製品なら、ぶつぶつが集まっている場所にだけ塗りましょう。1日1回から始めるのは、米国の表示ルールにしたがったものです(21 CFR 333)。肌が乾燥したり皮むけが起きたりしたら1日おきに減らし、腫れ・水ぶくれ・じゅくじゅくが出たら、その日のうちにやめて皮膚科を受診しましょう。8〜12週間たってもぶつぶつの数が変わらなければ、コメドではないかもしれませんので、皮膚科で診てもらいましょう。
よくある質問
参考文献
- Mills, O. H. Jr., & Kligman, A. M. (1983). "Assay of comedolytic activity in acne patients." Acta Dermato-Venereologica, 63(1), 68–71.
- Shalita, A. R. (1989). "Comparison of a salicylic acid cleanser and a benzoyl peroxide wash in the treatment of acne vulgaris." Clinical Therapeutics, 11(2), 264–267.
- Liu, H., Yu, H., Xia, J., Liu, L., Liu, G. J., Sang, H., & Peinemann, F. (2020). "Topical azelaic acid, salicylic acid, nicotinamide, sulphur, zinc and fruit acid (alpha-hydroxy acid) for acne." Cochrane Database of Systematic Reviews, CD011368.
- Ministry of Food and Drug Safety (Korea). Regulations on Cosmetic Safety Standards — salicylic acid limits (checked via the Korea Cosmetic Association ingredient dictionary, code 812).
- U.S. Food and Drug Administration. 21 CFR Part 333, Subpart D — Topical acne drug products (§333.310, §333.350).
- Arif, T. (2015). "Salicylic acid as a peeling agent: a comprehensive review." Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology, 8, 455–461.
- Hussain, R., Miller, D., Shyr, T., Friscia, D., Li, W.-H., Parsa, R., & Zeichner, J. (2025). "Novel 2% salicylic acid cleanser with polymeric cleansing technology treats acne without compromising skin barrier." Journal of Drugs in Dermatology, 24(6), 570–578.
この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断・治療に代わるものではありません。