pores
鼻の点々は、皮脂線条と黒ずみのどちらでしょうか
皮脂線条は1976年の論文で記載された構造で、押し出しても30日以内にまた満ちます。黒ずみは開放面皰で、なぜ黒く見えるのかはまだ決着していません。
鼻にびっしり並んだ灰白色の点は、その多くが黒ずみではありません。皮脂線条です。この二つは1976年の論文ですでに別の構造として記載されていて、押し出した皮脂線条は三十日以内にまた満ちます(Plewig & Wolff, 1976)。片方は空けるべきもので、もう片方はもともとそこにあるものです。区別しないままだと、毎月同じ場所を押し出すことになります。
皮脂線条とは何でしょうか
皮脂線条は、角化した細胞が十層から三十層ほど重なって管になった構造です。その中には皮脂と細菌、角層細胞のかけら、産毛が一本入っています(Plewig & Wolff, 1976)。思春期を過ぎて皮脂の分泌が活発で毛穴の大きい人の、顔の中心、とくに小鼻によく見られます。
原著論文はこれを「よくある形態学的な変異」と書いています。病変ではなく、皮脂を送り出す毛穴がふだん取る形のひとつです。同じ論文は、皮脂線条を微小面皰と区別すべきだとも述べています。
皮脂線条と黒ずみは、どこが違うのでしょうか
黒ずみは開放面皰です。毛穴の出口が角質で塞がれ、その上端が黒く見え、ひとつずつ現れます。皮脂線条のほうは鼻全体に均一に、びっしりと並び、色は灰白色か淡い黄色です。
黒ずみと皮脂線条の見分けがつかないときは、広がり方を見てください。鼻全体を均一に覆っていれば皮脂線条、目立って黒く盛り上がったものが数個あれば面皰です。
鼻が目立つのは、毛穴の数が多いからではありません。顔の部位ごとに毛包の密度と皮脂の分泌量をあわせて測った研究では、両者に相関は見られませんでした(Pagnoni et al., 1994)。目に見える差を決めているのは毛穴の数ではなく、毛穴を満たしているものです。
黒ずみは、なぜ黒く見えるのでしょうか
皮脂が空気に触れて酸化するから、という説明はどこにでもありますが、それを支える一次研究は見つかりませんでした。否定した研究も、同じく見つかりませんでした。
文献には、黒ずみの色素をめぐる別の議論があります。1970年の組織化学的な研究は、主な色素をメラニンだと報告しました。白皮症の人の面皰には色素がなく、肌の色が濃い提供者ほど面皰も濃かったからです(Blair & Lewis, 1970)。1974年の論文は、メラノサイトが毛包の浅い部分に限られていることから、先端だけが黒いことを説明しました(Kaidbey, 1974)。
ところが1983年の電子顕微鏡の研究は、開放面皰にメラノソームをまったく見つけられませんでした。黒さの源はメラニンではありえない、という結論です(Zelickson & Mottaz, 1983)。この議論に決着をつけた研究は、その後も見つかっていません。正直なところ、まだ誰にもわかっていません。
押し出せば、皮脂線条はなくなるのでしょうか
皮脂線条はなくなりません。原著論文は、押し出しても毛包が三十日以内にまた満ちると記録しています(Plewig & Wolff, 1976)。
毛穴パックが何かを長く変えると示した一次研究も、見つかりませんでした。角層まで一緒に剥がしているという指摘も、そのレベルでは確かめられていません。ただ、毛穴パックのあとに赤みが出たり、つっぱったりするなら、それは刺激ですから、無理をしないでください。オイルでどこまで落ちるのかは、クレンジングオイルで黒ずみは取れるのかをご覧ください。
黒ずみは空ける、皮脂線条は置いておく
黒ずみは詰まりですから、ゆるめる価値があります。押し出すよりも、角質を時間をかけて溶かすほうが向いています。成分表にはサリチル酸と書かれています。韓国では、濃度を入れられるのは洗い流すタイプで、そのまま置いておく化粧品は0.5%以下です。その理由は角質ケアをしてもぶつぶつが消えない理由にまとめています。皮脂線条のほうは毛穴が働いているしるしで、押しても残るのは刺激だけです。
毎月満ちる場所を毎月空けるのは、手入れではなくくり返しです。つるんとした鼻を追いかけるのを一か月やめてみると、もともとあったものと、刺激がつくったものの違いが見えてきます。毛穴の大きさそのものについては毛穴の開きと黒ずみで扱っています。
今日の一歩
- 点が鼻全体に均一に広がっているなら、今月は押し出すのも毛穴パックもお休みにしてください。目安は三十日です。
- 黒くて硬いものが数個だけなら、指で押し出さないでください。成分表にサリチル酸と書かれた洗顔料を夜の洗顔で使い、三十秒ほど置いてから流すほうが、指よりも仕事をしてくれます。
- 赤みや痛みがあるとき、数か月かけて数が増えているときは、セルフケアをくり返す前に皮膚科で診てもらってください。鼻の黒い点が、すべて毛穴とはかぎりません。
よくある質問
参考文献
- Plewig, G., & Wolff, H. H. (1976). "Follikel-filamente" [Sebaceous filaments]. Archives of Dermatological Research, 255(1), 9–21.
- Blair, C., & Lewis, C. A. (1970). "The Pigment of Comedones." British Journal of Dermatology, 82(6), 572–583.
- Kaidbey, K. H. (1974). "Pigmentation in Comedones." Archives of Dermatology, 109(1), 60.
- Zelickson, A. S., & Mottaz, J. H. (1983). "Pigmentation of Open Comedones: An Ultrastructural Study." Archives of Dermatology, 119(7), 567–569.
- Pagnoni, A., Kligman, A. M., El Gammal, S., & Stoudemayer, T. (1994). "Determination of density of follicles on various regions of the face by cyanoacrylate biopsy: correlation with sebum output." British Journal of Dermatology, 131(6), 862–865.
この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断・治療に代わるものではありません。