肌トラブル・ニキビ

毛穴の開きと角栓の黒ずみはなぜ繰り返す? 原因とケアの順番

毛穴が大きく見えるのも、角栓の黒ずみが繰り返すのも、汚れではなく皮脂・角質の詰まり・酸化が原因です。押し出したり剥がしたりせず、やさしく整えていきます。

毛穴が大きく見え、角栓の黒ずみがくり返し戻ってくるのは、皮脂の量が多く、その皮脂と角質が毛穴を塞ぐからです。押し出したり強くこすったりせず、低い濃度で角質をゆるめ、保湿でバリア機能を守ってください。いくつかの要因のなかでも、皮脂の分泌量は毛穴の大きさともっとも強く相関し、年齢とともに肌のハリが失われると、毛穴はより引き伸ばされて見えます(Roh et al., 2006)。角栓の黒さは汚れではありません。詰まった皮脂が酸化したものと言われていますが、酸化が黒さを生むことを示す一次研究は見つけられませんでした。

なぜ毛穴は大きく見えるのでしょうか

たいていは三つの要素が重なっています。一つめは皮脂。いくつかの要因のなかで、皮脂の分泌量が毛穴の大きさともっとも強く相関していました(Roh et al., 2006)。二つめは角質。角質と皮脂が固まって毛穴の出口を塞ぐと、その部分はより目立ちます。三つめはハリ。加齢と積み重なった紫外線でコラーゲンが減ると、毛穴のまわりを支える力が弱まり、引き伸ばされたように見えます。毛穴を消したり、完全に閉じたりすることはできません。けれど、この三つを整えることで、毛穴は目立ちにくくなります。その大きさがどこまで最初から決まっているのかは毛穴の大きさを決めているもので書いています。

角栓の黒ずみは、ただの汚れなのでしょうか

黒ずみを汚れだと思っている方は少なくありません。けれど、そうではありません。角栓の黒ずみは開放コメド、つまり毛穴を塞いだ皮脂と角質です。その中身が空気に触れて酸化することで黒く見える、とよく説明されます。ニキビのある人のコメドの脂質で酸化スクワレンを測った研究はありますが(Saint-Léger et al., 1986)、酸化が黒さの原因だと示した一次研究は見つけられませんでした。角栓の黒さは、洗って落とせる汚れではありません。だからこそ、強くこすっても落ちませんし、クレンジングオイルで一度に取り切れるものでもありません。無理に押し出せば毛穴の壁を傷つけ、跡が残ったり、毛穴がかえって開いたりします。

押し出したり剥がしたりすると、なぜ悪化するのでしょうか

ここが見落とされがちなところです。角栓を押し出す、毛穴パックで剥がす、スクラブでこする、洗浄力の強い洗顔料で皮脂を奪う、どれも一瞬はきれいに見えます。けれど、その刺激で肌のバリア機能が崩れると、肌は乾きを補おうとして皮脂をさらに増やすと言われています。押し出したり剥がしたりする刺激は、バリア機能を乱して毛穴をより目立たせることがあります。皮脂が増える理由については脂性肌なのに内側は乾燥している理由を、毛穴の詰まりとバリアのつながりについてはバリアが崩れるとニキビにつながる理由をご覧ください。

では、毛穴の開きと黒ずみはどう整えればいいのでしょうか

まず、やさしく洗うこと。ぬるま湯で、皮脂だけをそっと浮かせます。次に、角質はこすり落とすのではなく、溶かすこと。サリチル酸を低い濃度で、ときどき使うと、毛穴の中の皮脂と角質がゆるみ、詰まりにくくなると言われています。そのあとは、うるおいでバリア機能を満たし、毎日日焼け止めで紫外線を防いでください。紫外線対策はハリが失われるスピードをゆるめると言われています。角栓は押し出さず、毛穴パックの代わりに低い濃度の角質ケアで少しずつ空けてください。

まとめ|押し出すより、刺激を減らす

毛穴や黒ずみを「不潔さの証拠」だと受け取ってしまうと、本質を見失います。それは、皮脂と角質が自然に溜まったものです。いくつかの要因のなかで、毛穴の大きさともっとも強く相関したのは皮脂の分泌量でした(Roh et al., 2006)。強く押し出し、剥がすほど刺激が重なり、毛穴がより目立つことがあります。毛穴と角栓は押し出さず、低い濃度のサリチル酸と保湿、紫外線対策でゆっくり整えてください。肌が自分のキメを取り戻すのを助ける方法です。

今日の一歩

  • 角栓は指や器具で押し出さず、毛穴パックやスクラブの代わりに低い濃度のサリチル酸をときどき使ってください。押し出すよりこの方法がよいことは、試験で確かめたものではありません。塗ったあとにしみたり赤くなったりするなら、回数を減らしてください。赤く腫れたり痛むしこりができたりしたら、皮膚科を受診してください。
  • 洗顔のあとは、うるおいでバリア機能を満たしてください。バリア機能が乾くと肌は皮脂を増やすと言われていますが、試験で確かめたものではありません。洗顔後のつっぱりが軽くなったかを見てください。保湿のあとにぶつぶつが増えるなら、より軽いテクスチャーに替えてください。
  • 日中は紫外線を防いでください。紫外線対策で毛穴の引き伸ばされた見え方がやわらぐかは、試験で確かめたものではありません。数か月ごとに同じ照明で撮った写真を比べてください。毛穴のまわりに新しくできたり形が変わり続けたりするほくろが見えたら、皮膚科を受診してください。

よくある質問

毛穴は完全に閉じられますか?
毛穴を消したり、完全に閉じたりすることはできません。けれど、皮脂と角質を整え、ハリを保つことで、毛穴は目立ちにくくなります(Roh et al., 2006)。
角栓は押し出してはいけないのですか?
無理に押し出すと毛穴の壁を傷つけ、跡や毛穴の開き、炎症を残すことがあります。黒さは洗って落とせる汚れではありません。押し出すより、低い濃度の角質ケアでゆっくり空けていくほうが向いています。
毛穴パックは効果がありますか?
表面の一部が剥がれて一時的にはきれいに見えますが、毛穴の出口を刺激し、バリアを奪うため、皮脂や刺激が増えることがあります。穏やかな角質ケアのほうが向いています。
脂性肌なので、保湿は省いてもいいですか?
むしろ逆です。バリアが乾いていると肌は皮脂を増やし、毛穴はかえって目立ちます。軽いうるおいが、皮脂の揺り戻しを抑えてくれます。

参考文献

  1. Roh M, Han M, Kim D, Chung K. (2006). "Sebum output as a factor contributing to the size of facial pores." British Journal of Dermatology, 155(5), 890–894.
  2. Saint-Léger D, et al. (1986). "A possible role for squalene in the pathogenesis of acne. II. In vivo study of squalene oxides in skin surface and intra-comedonal lipids of acne patients." British Journal of Dermatology, 114(5), 543–552.

この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断・治療に代わるものではありません。

Naeun Kim

Naeun Kim

創業者・韓国MFDS認定 オーダーメイド化粧品調製管理士

始まりは、選ぶ成分を間違えて自分の肌を崩してしまったことでした。そこから肌が落ち着いていく過程で学んだことをもとに、肌バリアのケアを中心に据えて、自分の手で調製し、設計しています。足りないものを埋めて別の肌にするのではなく、あなたなりの最適点で、肌がもともと持つ働きを目覚めさせる一本をつくります。

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