毛穴・黒ずみ

乾燥肌なのに、頬の毛穴が大きいのはなぜ?

テカリはないのに頬の毛穴が大きく見えるなら、皮脂だけでは説明がつきません。ハリの低下や肌のキメと毛穴の関係、今日からできることをまとめます。

テカリはないのに、小鼻の横の頬の毛穴が大きく見えるなら、皮脂だけのせいにはしにくいものです。頬で大きく見える毛穴は、ハリの低下や肌のキメと結びついています。ですから皮脂をもっと落とすより、毎日の紫外線対策から始めましょう。日やけ止めで毛穴を測った試験は見つかりませんでしたが、頬のハリを守る方法としておすすめします。

自分の肌を脂性と答えた人は、乾燥と答えた人より皮脂が1.6〜2.1倍多かったのに、毛穴の面積はグループのあいだでちがいがありませんでした(Thadanipon et al., 2020)。

皮脂が少ない肌でも、毛穴が大きいことはあるのでしょうか

あります。韓国人では、皮脂が多いほど毛穴は大きい傾向がありましたが、皮脂と毛穴の大きさの相関は男性で0.47、女性で0.38にとどまり、著者は女性ではほかの要因も毛穴の大きさに関わっていると考えました(Roh et al., 2006)。5か国の女性をくらべると、皮脂がいちばん少なかったインドの参加者で、毛穴が大きく、数も多いものでした(Flament et al., 2015)。皮脂が少なければ毛穴も小さい、とはかぎりません。ですから、頬の毛穴が大きく見える原因を皮脂だけにたどることはできません。

頬の毛穴は、年齢とともにたるむのでしょうか

年代をくらべた研究では、年齢が上がるほど頬の毛穴が大きく、長く、深くなっていました。年齢を使わずに頬の毛穴をグループに分けても、毛穴のタイプは年代ごとに並びました(Lee et al., 2022)。企業の研究では、年齢とともに頬のハリが下がって毛穴が深くなり、あお向けに寝ると、頬の毛穴の面積と深さは小さくなりました(Iida & Ono, 2016)。寝たときに毛穴が目立たなくなるなら、肌の老化にともなうたるみが関わっているのかもしれません。

粉をふくと、毛穴は大きく見えるのでしょうか

粉をふいたり乾燥したりすると毛穴が目立つのかを測った研究は、見つかりませんでした。目立つ頬の毛穴のまわりでは、表皮と真皮の境目が強く波打っていることが多く、その部分の表面にもくぼみや色むらが見られました(Sugata et al., 2008)。頬の毛穴が目立つなら、粉をふいたところを角質ケアで削るより、保湿剤を塗って肌を落ち着かせましょう。保湿を先にする方法は、試験では確かめられていません。

まとめると、皮脂の少ない頬の毛穴には、ハリを守ることが先です

肌の弾力が低いほど毛穴が多く(Kim et al., 2013)、別の研究では紫外線でコラーゲンを分解する酵素が増えました(Fisher et al., 2002)。2つの研究をまたいだ間接的なつながりなので、毛穴が小さくなるとは約束できません。自分でできるケアとしては、まず頬とフェイスラインを毎日紫外線から守り、コラーゲンの分解を減らして肌のハリを保ちましょう。皮脂を取れば頬の毛穴が小さくなるという根拠は見つかりませんでした。皮脂や角質を強く落としすぎると肌が敏感になることがあるので、やさしく扱いましょう。毛穴の大きさが変わりうるのかは、毛穴は、本当に小さくできるのでしょうかにまとめています。

今日、ひとつだけ

  • 毎朝、日やけ止めを頬とフェイスラインまで伸ばしましょう。紫外線はコラーゲンを分解する酵素を増やします(Fisher et al., 2002)。日やけ止めを毎日使った人たちの研究では、光老化のスコアが12週目からよくなり、なかでもキメ、透明感、しみの色素が大きく変わりました(Randhawa et al., 2016、比較グループなし)。この試験は毛穴を測っていないので、12週間たったら、同じ明るさと同じ姿勢で撮った写真で、キメがなめらかに見えるかをくらべましょう。片方の頬だけが急にたるんだら、皮膚科を受診しましょう。
  • 粉をふく日は、スクラブやピーリングパッドの代わりに、洗顔のすぐあとに保湿剤を塗りましょう。粉をふくと毛穴が大きくなるという根拠は見つからず、この方法も試験で確かめられてはいません。ある研究では、肌の水分の測定値がよくなるにつれて、毛穴の面積が小さくなる傾向が見られました(Higuchi et al., 2017、企業の研究、比較グループの情報なし)。4週間たったら、洗顔後のつっぱりや浮いた角質がやわらいだかを確かめ、赤くむけてかゆみが続くなら皮膚科を受診しましょう。

よくある質問

レチノールで頬の毛穴は小さくなりますか?
レチノールを使ったあとに、比較グループと並べて毛穴を測った試験は見つかりませんでした。ある試験では、80代の人の腕の皮膚でレチノールによって小じわがよくなりましたが、毛穴は測られていません(Kafi et al., 2007)。レチノールのはたらきは、レチノールがコラーゲンを増やすとは、どういう意味?にまとめています。
月経周期によって、毛穴の見え方は変わりますか?
韓国の研究では、排卵期に毛穴が有意に大きくなっていました(Roh et al., 2006)。毛穴の写真は、周期の同じ時期に撮ったものどうしでくらべましょう。
鼻の毛穴や黒ずみも、同じ話ですか?
開いた毛穴は、頬より鼻と額で目立ちます(Jung et al., 2018)。皮脂が多く、黒ずみがくり返す毛穴は、毛穴の開きと角栓の黒ずみはなぜ繰り返す? 原因とケアの順番にまとめています。

参考文献

  1. Thadanipon, K., & Kitsongsermthon, J. (2020). "Comparative study into facial sebum level, pore size, and skin hydration between oily-skinned and dry-skinned Thai women." Skin Research and Technology, 26(2), 163–168.
  2. Roh, M. R., Han, M., Kim, D., & Chung, K. Y. (2006). "Sebum output as a factor contributing to the size of facial pores." British Journal of Dermatology, 155(5), 890–894.
  3. Flament, F., et al. (2015). "Facial skin pores: a multiethnic study." Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology, 8, 85–93.
  4. Lee, S., Cherel, M., Gougeon, S., Jeong, E. T., Lim, J. M., & Park, S. G. (2022). "Identifying patterns behind the changes in skin pores using 3-dimensional measurements and K-means clustering." Skin Research and Technology, 28(1), 3–9.
  5. Iida, T., & Ono, T. (2016). "頬部たるみと毛穴形状の変化 (Changes in cheek sagging and pore morphology)." Journal of Japanese Cosmetic Science Society, 40(1), 1–7.
  6. Sugata, K., Nishijima, T., Kitahara, T., & Takema, Y. (2008). "Confocal laser microscopic imaging of conspicuous facial pores in vivo: relation between the appearance and the internal structure of skin." Skin Research and Technology, 14(2), 208–212.
  7. Kim, B. Y., Choi, J. W., Park, K. C., & Youn, S. W. (2013). "Sebum, acne, skin elasticity, and gender difference – which is the major influencing factor for facial pores?" Skin Research and Technology, 19(1), e45–e53.
  8. Fisher, G. J., et al. (2002). "Mechanisms of photoaging and chronological skin aging." Archives of Dermatology, 138(11), 1462–1470.
  9. Randhawa, M., Wang, S., Leyden, J. J., Cula, G. O., Pagnoni, A., & Southall, M. D. (2016). "Daily use of a facial broad spectrum sunscreen over one-year significantly improves clinical evaluation of photoaging." Dermatologic Surgery, 42(12), 1354–1361.
  10. Higuchi, M., Kitahara, K., Shimizu, K., Hirai, K., Matsumoto, S., & Takahashi, M. (2017). "ビデオマイクロスコープを用いた顔面の毛穴解析 ─方向性と力学的異方性との関連─ (Facial pore analysis with a video microscope)." Journal of Society of Cosmetic Chemists of Japan, 50(4), 321–328.
  11. Kafi, R., et al. (2007). "Improvement of naturally aged skin with vitamin A (retinol)." Archives of Dermatology, 143(5), 606–612.
  12. Jung, H. J., Ahn, J., Lee, J. I., Bae, J. Y., Kim, H. L., Suh, H. Y., Youn, J. I., & Park, M. Y. (2018). "Analysis of the number of enlarged pores according to site, age, and sex." Skin Research and Technology, 24(3), 367–370.

この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断・治療に代わるものではありません。

Naeun Kim

Naeun Kim

創業者・韓国MFDS認定 オーダーメイド化粧品調製管理士

始まりは、選ぶ成分を間違えて自分の肌を崩してしまったことでした。そこから肌が落ち着いていく過程で学んだことをもとに、肌バリアのケアを中心に据えて、自分の手で調製し、設計しています。足りないものを埋めて別の肌にするのではなく、あなたなりの最適点で、肌がもともと持つ働きを目覚めさせる一本をつくります。

LinkedIn

今日の肌に使う製品と使わない製品、
そしてお手入れの仕方をお伝えします。