anti-aging
レチノールはいつから始める?年齢より大切なこと
レチノールを始めるのに決まった年齢はありません。基準になるのは数字ではなく、目的と肌の耐性です。20代から低濃度で、予防として始めることもできます。
レチノールを始めるのに、たったひとつの正しい年齢はありません。ほんとうに問うべきなのは何歳かではなく、何をしたいのか、そして肌がどこまで受け止められるかです。レチノイドが紫外線による老化のサインに働きかけるという根拠は、比較的しっかりしています(Mukherjee et al., 2006; Kafi et al., 2007)。20代から低い濃度で、予防の一歩として始めることもできますが、順番としては日焼け止めと保湿が先です。早く始めることより、やさしく始めることのほうが大切です。
レチノールを始める年齢は決まっている?
レチノールは「30代から」とよく言われますが、皮膚科学の世界で開始年齢が決められているわけではありません。それよりも大切なのは、何を望んでいるか、そして肌がどのくらい受け止められるかです。すでに刻まれた線をやわらげたい人もいれば、まだ気になるところはなく、先回りしておきたいという人もいます。年齢を目印にするより、目的と肌の耐性で判断するほうが現実的です。エイジングが頭をよぎったとき、レチノールに気持ちが向かいがちですが、全体像は予防の優先順位のつけ方から始まります。
20代から早めに始めるメリットは?
肌のエイジングと呼ばれるものの多くは、年齢そのものというより、時間をかけて積み重なった紫外線の影響から来ています。コラーゲンは20代半ばあたりからゆるやかに減りはじめます。この変化については25歳からのコラーゲンの減少でくわしく取り上げています。レチノイドはこの過程に働きかける成分で、紫外線で老化した肌のキメや小じわが改善したと報告されています(Mukherjee et al., 2006)。純粋なレチノールでも、自然な加齢による小じわがやわらいだことが示されています(Kafi et al., 2007)。ですから、20代から低い濃度で始めるのは、治療というより予防に近い選択です。ただし変化はゆっくりなので、数週間ではなく数か月の単位で見てあげてください。
では、実際にどう始めればいい?
低い濃度から、週に2~3回の夜だけ。目指すのは、肌が慣れる時間をつくることであって、量を増やすことではありません。レチノールを使うと肌が日光に敏感になることがあるため、朝の日焼け止めは事実上、外せない条件です。ビタミンCもあわせて使いたい場合は、朝にビタミンC、夜にレチノールというシンプルな組み立てがあります。順番と組み合わせについてはビタミンCとレチノールを一緒に使うにまとめています。ヒリヒリ感や皮むけ、赤みが出たときは、濃度よりも先に頻度を減らすほうが安全です。もうひとつ。妊娠中・授乳中の方は、レチノールは使わず、ほかの選択肢を選んでください。
焦らなくても大丈夫?
レチノールを早く始めたぶんだけ、エイジングが遠ざかるわけではありません。肌バリアが弱っていたり、刺激を受けやすかったりする時期に無理をすると、得るものより失うもののほうが大きくなります。レチノールは、早く始めることよりも、長く穏やかに続けることのほうが大切です。日焼け止めと保湿という土台が整ってはじめて、レチノールは自分の役割を果たせます。いつ始めようかと考えている時点で、あなたはもう肌を大切にしています。そのペースのままで大丈夫です。
今日のひとつ
- いちばん最初に守る習慣として、朝の日焼け止めを。
- レチノールは低い濃度で、週に2~3回の夜から始める。
- ヒリヒリしたら、濃度より先に頻度を下げる。
よくある質問
参考文献
- Mukherjee S, et al. (2006). "Retinoids in the treatment of skin aging: an overview of clinical efficacy and safety." Clinical Interventions in Aging, 1(4), 327–348.
- Kafi R, et al. (2007). "Improvement of Naturally Aged Skin With Vitamin A (Retinol)." Archives of Dermatology, 143(5), 606–612.
この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断・治療に代わるものではありません。